Lesson#16
婚外恋愛は、相手を知りすぎないほうがいい？

この連載は私がカウンセリング活動の中で実際に聞いてきた婚外恋愛中の女性のお声と、私自身が学んできた男性心理を元に書いております。

 

今回は、「知りすぎる弊害」について、お話します。

恋をすると、相手のことを知りたいし、自分のことも知って欲しいという欲求が出てきますよね。でも、それが実は災いの元（笑）。婚外恋愛は、普通の恋愛とは違います。

 

今回の内容を知っているだけで、心穏やかな婚外恋愛ができますよ。

 

お相手のことを、全部知りたい？

女性は恋愛をすると「彼のことを知りたい！」と思いますよね。

第9回の記事でお話しましたが、女性にとって「関心を持つ」というのは愛情表現なのです。

 

仕事や住んでいる場所、家族構成や趣味、食べ物の好み、休日は何をしているのか、などなど。好きな人に関しては、知りたいことがたくさんありますよね。

 

だがしかし！

すぐに知ろうとしない方がよいこと、ずっと知らない方がよいことがあるんです。

 

個人情報をどこまで教えるかは人それぞれ

マッチングサイトから始まる婚外恋愛に関して、特に男性は用心深くなる人もたくさんいます。

中には「本名を教えない」「名字は内緒」みたいな方もいますよね。

 

私も「すぐにはLINEを交換せず、まずはサイトのメッセージでやり取りをする」というやり方を推奨しています。LINEには個人情報が満載ですから。

 

今やネットで情報が一発で検索できる時代。名前ひとつで色々なことが分かってしまいます。

マッチングサイトのような「素性が知れない人」との恋愛では、まずは用心深くなるのも仕方がありません。

 

そこに関して、悲しくなる女性もいらして、「なかなか本名を教えてもらえない」とご相談いただくこともあります。

しかしそもそも、婚外恋愛において本名を知る必要はありませんよね。社会的な顔とは切り離した、心の部分で繋がる恋愛です。

 

「信頼されていない」と感じるかもしれませんが、「信頼を得る」というのは時間がかかるもの。お互いの人柄や価値観を知って、少しずつ信頼を積み重ねていくのが先でしょう。むしろ、「すぐに本名を教えない」男性の方がリスク管理などの面で安心できるかもしれません。

 

本名だけでなく、職場や住んでいるところも明かさない男性もいますが、お相手のスタンスをまずは受け入れて、信頼関係を深めていきましょう。

 

「なんでも本当のことを伝えるのが愛」ではない

個人情報は知らなくてもよいことですが、それとは違って、婚外恋愛には知らない方がよいこともあります。

 

「好きな人には隠し事をしない」という思い込みはありませんか？

そんな思い込みがあるためか、お相手に質問して返事をにごされたり上手にはぐらかされたりすると、「なんで？」と不満をあらわにする女性もいます。

 

だけど。

第14回の記事でお話ししましたが、

彼の家族や夫婦関係に対して、なんでもかんでも知ってしまうと、逆にモヤモヤするという現象が起こるんです。

 

お相手に関して、

・土日は必ず家族でお出かけする

・夜の夫婦生活が健在である

・夫婦一緒の寝室で寝ている

などの情報を聞いたら、あなたはどう感じますか？

「まあ、夫婦なら当たり前だよね」と冷静にとらえられる人が、どれだけいるでしょうか？

 

男性は割と「夫婦関係において、それは想定内」と考える方が多いかもしれませんが、女性の場合は「頭ではわかっているけど、モヤモヤ妄想が膨らんでしまう」という方が大半だと思います。

 

婚外恋愛に慣れている男性は、そんな女性の心の内を知っているので、家族に関して質問されても、わざとはぐらかしたり、濁して答えたりします。

それは彼なりの気遣いや優しさなのです。

 

しかし、女性はそのように捉えられない人も多く「ごまかされた」「はぐらかされた」「なぜ彼は本当のことを教えてくれないの？」とモヤモヤするんですね。

 

ここで心に留めておいていただきたいのは、なんでもかんでも本当のことを伝えるのが愛情ではないということ。

 

「好きな人には、隠し事はナシだよね？」っていうのは勝手な思い込みですし、婚外恋愛においてそれは通用しません。

婚外恋愛では「本当のことを言わないこと」「優しいウソをつくこと」が正解な場合もあります。

 

それは、相手のことを大切に思っているから、なんです。

だからこそ、本当のことをあえて教えないという選択もあるんです。

まずはそのことを、理解してください。

 

女性が陥りがちな「なんでも共有したい」のワナ

「自分レポート」を送りすぎるとどうなるか

女性は、好きな人のことを知りたい♪という気持ちにプラスして

好きな人には自分のことを知って欲しい♪

とも思っています（笑）

 

ですから、彼に「今何してるの？」とか「今日は何をしていたの？」などと聞かれようものなら、ウキウキと「あのね～、今日はね～」と、「自分レポート」を送信するでしょう（笑）

 

女性は「関心＝愛情」なので、好きな人から関心を持ってもらえるのって、本当にうれしいんですよね～。

そして、女性は美味しいものだったり、素敵な景色だったりを、好きな人と共有したい♪という気持ちが強いです。

 

だから、「今日は○○でご飯食べてます」とか「今日は○○に来ています」とか、これまた「自分レポート」の送信に余念がない感じになります。

 

だがしかし！ここで注意です！

あなたの行動のひとつひとつを彼に報告したり、毎日何時に何をしているかを彼に伝え続けたりしていると・・・。

彼が安心しきってしまい、あなたの優先順位を下げるという結果になってしまうことがあります。

 

ですよね～。

なぜかというと──

 

婚外恋愛には「刺激」が必要

婚外恋愛には、ある程度の「刺激」が必要になってきます。

お相手に対して恋心を維持するためには、「癒し」と「刺激」のバランス大切なのです。

 

「刺激」には、色々な要素がありますが、お相手には自分の知らない一面がある、という「ミステリアス」や「ギャップ」というものも、そのひとつなんです。

いつも、あなたの「自分レポート」を彼に送り続けていると、

「彼女のことは何でも知ってる」「彼女はもう俺のもの。離れてなんかいかないよね」と、安心させ過ぎてしまいます。

 

そうすると、刺激が足りなくなってしまい、ついつい彼女の優先順位を下げてしまうという現象がおこるのですね。実はこれ、付き合いの長いカップルのお悩みでよくお聞きすることなんです。

 

好きな人には、色々なことを共有したいというのが乙女心ですが、共有のし過ぎにご注意ください。

婚外恋愛には、ある程度の距離感があったほうが、逆に「恋をしたまま」でいられます。

 

共有が負担になることもある

また、何気ない情報の共有がお相手の負担になるケースもあります。

例えば、SNSです。

 

一部のSNSにはスケジュール共有機能というものがあります。デートの約束をするには便利かもしれませんが、お互いのスケジュールがお相手に筒抜けになってしまう弊害があるのです。

 

共有ウェルカムの女性は気にしないかもしれませんが、男性は自分のプライバシーを重視する傾向があるため、内心は歓迎しないかもしれません。

 

そんなところから互いの気持ちのすれ違いが生じるおそれもあるのです。

 

婚外恋愛は「知らぬが仏」

知らないほうがいいこともある

第14回の記事でもお話しましたが、婚外恋愛は「知らぬが仏」なんです。

 

お相手が家族仲良く週末に出かけることも

お相手が夜の夫婦関係が健在であることも

 

知らなければ、「ない」ことになります。

 

世の中、知らないほうがいいことも、山ほどありますし

誰でも、仲の良い友人にも言えないことの一つや二つはあるでしょう。

 

そこを、何でも知ろう、と思わないことです。

 

婚外恋愛は、どちらかというと、「知ってしまったがゆえにモヤモヤすること」のほうが多いですから。

 

そして、婚外恋愛を穏やかに長くつづけるためには、女性のメンタルが安定していることが、とても大切になってきます。

 

その点からも、モヤモヤの要因は、できるだけ少ないほうがいいのです。

 

だから、SNSとかで彼の名前を検索したり、彼の奥さんの行動を追ったりは、絶対にしないでくださいね。気になるのはわかりますが、まったくおススメしません。一つもいいことないのです。

 

二人だけの恋物語

あなたとお相手の婚外恋愛という恋物語において、登場人物は少ないほうがいいのです。

 

母でも妻でもない、ひとりの女性として、

夫でも父親でもない、ひとりの男性として、

互いに出会って、恋に落ちたのです。

 

できれば登場人物はふたりだけ。

あなたとお相手の、二人だけの恋物語を紡いでいってください。

 

お相手のこと。お相手の家族のこと。気になるのは、わかります。

そしてそれぞれ、「現実」にはいろいろあるでしょう。

 

だけど二人でいるときだけは、現実から離れて「甘い恋の世界」に浸るつもりで、恋愛というものを味わうことをおススメします。